Tenor のIke Quebeckです。本名Ike Abrams Quebec、1918年生れなのでSwing時代のプレイヤとしては若手です。ニュージャジー州生まれSwing全盛時代はPianoだったそうです。1940年からTenorに転向したとライナーにはありました。結構後発のプレイヤでもあります。1944年からCab Callowayの楽団に参加しています。同時期にMinton Haouseのセッションにも参加しているそうで、スタンダードなSwingから初期Modernまで幅広い活動をしていたのですね。
このCalloway楽団に参加してる時期に重なって1944-46年のIke Quebec 名義でBlue Note Recordで録音されたものが集められています。Blue NoteレコードといえばBop - Hard Bop - Mode に至るModernのレーベルですが、このQuebecの録音は面白い事に、ドが付く程のSwing/Bluesを吹き込んでいます。録音年代は1944年が7トラック、1945年12トラック、1946年2トラックです。1944年は本当に音、フレーズ、リズム、構成等 Lester Youngの入ったQuintetそっくりで、違いは歌が入らない事くらいでしょう。1944年終わり頃からややホンクなBen Webster/Coleman Hawkinsな雰囲気が混じってきて、1945年以降ホンクの傾向が強くなります。シブみと艶と一種の”垢抜け無さ”で1930年代のKansus City Styleに近いBlues色の強い音楽/演奏になっています。
おかしいのはジャケットの写真。楽器のキー配列をみての通り、これ左右逆です。要は裏返しの写真。とりあえず使っている楽器はCONNでした。ジャケット中にも写真が入ってますが中の一枚も裏返しが混じってました。えらーいええかげんですね。でもお薦め→Blue Harlem
文責:ためすけ後藤
[マイ・ストア]
[ Amazon Jazz ]
[ JUMP-Blues ]
[]
[]