M-Audio Pulsarの再改造です。取り外したパーツを調べたところ定数が異なっていたので別途秋月からオーダーして再交換。それとRFノイズ用セラミックもフィルムコンデンサに交換。初段FETからエミッタフォロアへのカップリング4.7μFは結構大きいのでニチコンMUSEのバイポーラ電解を使いました。大きさはギリギリです。一連の改造はこれで一応終わりとします。ボディが小さい上に表面実装部品が多いのでこの変が限界かと思います。FET交換も考えましたがバイアス調整にシンクロとか必要なのでこれはあきらめます。そこまでするなら一から回路作ってしまった方が早いかも。
結果は大変良くなっています。全体にヌケの良い分解能の良い音になっています。Pulsarと同じ様なペンシル型スモールダイアフラムマイクは他にBehringer B5があり改造途中ですが(後程書きます)そちらと比べても良いと思います。回路を追い込んで行っても最終的にはダイアフラムの音がマイクの音になるのでM-Audioはそれなりに良いカプセルを使っているのだと思われます。他にも Behringer C2等も改造中なのでそれはまた後で。
オークションで定番といわれるRODE NT1を入手しました。定番なので一回は使ってみたいがどうしようかと思っていた処でした。今はNT1A というタイプになっていますが中古でオークションでならいいか。このマイク海外のサイトでも評判は半々で、概ね「ボーカル録りには良いけれど高域が強過ぎる」が平均的なレビューでした。
で、最初にテナーを録音して感じた事「なんだこれは」「高域痛すぎ」、、、他にアルト/ソプラノで試しました。マイクポジションにもよりますが言うなればスムースJazzのエンハンサを利かせた様な音になります。リバーブ深めにかけるとまんまその様な音になります。
だいぶ好みと違うのでこれは手を加えるしか無いか、、、ととりあえず受動部品の交換からはじめます。配線は殆どスルーホールなので改造はやりやすい。
回路はシンプル。M-Audio Pulsarと同じ。先ずマイクカプセルから初段FETへつながれFETソース/ドレイン側から信号を取り出しトランジスタ2個のエミッタフォロアでHot/Cold信号を取り出す。FETはJ305 それなりに名が通ったもの。FETからTrへのカップリング (C1,C2)の容量が0.1μFと小さいですね。これは2.2μFに交換。直列のインダクタが入っていますが、LTSpiceのシミュレーションでこの位置のインダクタは高域を伸ばす作用に働く様に見えてこれは金属皮膜抵抗に交換。RFノイズ用が積層セラミックだったのをフィルムに交換。電源系の電解コンデンサもをPulsarと同じく交換(日ケミKRGシリーズ) ペアとなるパーツは相対誤差0.5%以内になる様選別しました。
ライトな改造ですが、この後の音。高域のイタい感じは減り分解能は良くなりましたがやはり全体にハイ上がりです。オールドなテナーの音にはイマイチ。高域をよく拾ってくれるのでソプラノをサイドから一本で録るのには良いと思います。ボーカルも高域がはっきりするのでパンチが利いた感じで良いでしょう。
マイク情報は recordinghacks.com がとても詳しい。これによりますとRODE NT1のカプセルは他の機種 NT2,NT1000 etc とも違うカプセルの様です。要するにこれがこのマイクの音なわけでしょう。受動部品やFETなど交換してもあまり差はないのじゃないかと考えられます。実際NT1改造品はカプセルごと交換するものばかりでした。なるほど。これは実際にやってみないと分からない。自分で使うのにはちょっと、、、という事でオークション出しました。
文責:ためすけ後藤
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■ KOSHU [NT2-とNT2Aを使ってます。マイク改造なんて知識も技術もないので、一連の投稿を「そうなんだ〜!」と感心しながら眺..]
■ ためすけ [手を加えると確実に良くなるので。あちらではもっとヘビーな改造していますね。]
■ alulkavah [Which came first? chicken or the egg]