Johnny Dodds と Jimmy Blytheの2人による録音1926-1928年です。CDタイトルはDoddsの名前になっていますが内容から正しくはJimmy Blytheのピアノの入っているWashboard Bandを集めたものです。レコーディング時のタイトルはいくつもあって、何とかWashboard Wizard、などのネーミングが多くなっています。中にはDoddsの入ってない録音もあります。編成は大体3人、Cla,Piano,Washboardが中心となってトラックよって管が1−2本追加、たまにVocalが入り、殆どDrum Less,Bass Lessです。すべてChicago録音でBlind Blakeの録音時期と重なっています。たまにFreddie KeppardやLouis Armstrongが入ったりします。
この様なwashboard中心でのJazzという扱いは珍しいのではないかと思います。普通Washboardが入っただけでJug BandやBluesにカテゴライズされてしまいますので。サウンド的にはJug/Blues、PianoはStride/Ragtime風、2管以上ですとCollective Improvisationの流儀による演奏が多くなり、プレイヤもNew Orleans出身ですから音楽としてはNewOrleasJazzです。
CDのライナーにも記載されていますが、当時のChicagoにはドラムセットの入らない様な小さなbar(潜りでしょうが)が沢山あったとあります。この様な構成のJazzは同時代のLouis ArmstrongのHot Five/Seven等と比べると地味でJazzらしくないという感じはありますが、当時の音楽のスタイルとして結構一般的であったのではないかと思うわけです。聴いていて、Louis がHot Five/Sevenで当時としてコンテンポラリな事を始めた時期にDoddsの様な人が古いBluesに近いスタイルを続けていたという点は興味深いです。以降のJazzとBluesが分かれて行く一つのポイントになっているのではないかと思うわけです。実際この後DoddsとLouisはバラバラな活動に入る様です。これも追々調べて行きますが。
文責:ためすけ後藤
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