これは1926年から1958年にかけてハーレムにあったダンスホール、Savoy Ballroomについて、当時のダンサーが回想して語ったお話です。古い時代のJazzと周辺の生活/事情を知るには大変良い資料だと思います。英語なんで良く読めてないのですが。(^^;)
Savoyともう一つは同じくハーレムあったCotton Clubがあります。CottonはSavoyより早く1923年に始まった白人のための高級クラブですがバンドはBlackで、お馴染みFletcher Henderson,Duke Ellington,Cab Callowayらの楽団が出演していました。(Cotton Clubについては前身の店が創業1920年だったり結構フクザツなのでまた後で)
SavoyはCottonとは逆で、黒人も白人もいっしょになって踊って騒いで遊ぶ場所だったそうです。(飲むのが無いのはまだ禁酒法だったから ^^;)そしてSavoyで踊っていたのが"Lindy Hop"演奏されていたのが当時のSwingでした。Lindy Hopの起源は黒人ルーツもあって中々詳細は分かってないらしいです。このLindy Hopのダンサーたちは後年、"Jitterbug"と呼ばれる結構な迷惑集団になって行くのですが。
Savoy BallroomではChick Webbが最初の頃1927年から演奏していましたのでWebbの初期の録音が当時の音楽を良く再現しているのはないかと思います。手元のCDではこの辺に1929年の録音がありますので参考になります。
この本と、1920-30年代の音源、Swing時代の歴史書、Ross Russelの著作、黒人の歴史等の話を重ね合わせるとJazzの歴史、特にSwingのはじまりから以降の時代の流れが俯瞰出来る感じです。1920年代後半のRace Record全盛の頃にはSwing,Blues,New Orleans、大体全部のスタイルが出揃っていたという事ですね。(何と簡単) 各々スタイルは共存していたけれど、大恐慌によって全部がひっくり返ったと。ひっくり返った後にそのまま残ったもの形を変えて残ったもの本当に無くちゃったもの、色々。。。と言ったところでしょうか。では何が残ったのだろう?というと、その後は経済性優先の世の中なので、商業的な意味で成功出来たものと、全く逆に、本当にプリミティブで体に染み付いていたもの、の2種類なんではないかと、考える次第です。
検索リンク→Swinging at Savoy
文責:ためすけ後藤
[マイ・ストア]
[ Amazon Jazz ]
[ JUMP-Blues ]
[]
[]