爺ZさんのBlogでも紹介されてました。ので借りて読んだ。(^^;)バークリーで教えているところの音楽理論をかいつまんで説明してるものです。著者、というかこれは講義の内容をそのまま文書にしたものなので講演者はバークリーメソッドを理解していますが信仰者ではないので限界も問題点も踏まえて解説しているのでヨイです。「バークリーメソッドはそれ程難しいものではない。だから普及した」というのが真実なのでしょう。根本は「音韻操作」にある、とな。簡便なものから高度/複雑なものまでガイドラインを示しているのですが、これをやりすぎるとブレッカーの音楽の様なわけのわからん音楽が出来ると。それを「バークリー症候群」というのだそうだ。メソッド、理論は道具なわけで、道具の使い方を覚えるだけでそれなりに面白い事やスゴイ事ができるわけですが、それだけ追求するとスゴイだけで誰も幸せにならないという事ですね。スゴイ事を追求するだけがスゴイ事だという考えは悪い意味の20世紀的発想なんですがそれに気が付かないのでJAZZは行き詰まっているのだと解釈しましょう。
爺ZさんのBlogの方が詳しく書いてあるのでそちらを読んで貰うとして、筆者に対するツッコミとして、平均率の始まりをバッハの平均率クラヴィア曲集と言ってますが、これはおかしいです。ただ、その事は分かった上で方便として語っている様でもありますが。
バークレーメソッドに対するツッコミとしては、メソッドの根本にある和音進行の根拠であるディソナンスレベルが純正調の音律を基本に語られています。これと「純粋」平均率のインターバールが「近似的に同値」というあたりがおかしいです。どちらもこの本で説明されてます。音楽的には純粋平均率は近似解ではないというのが真実なんですけどね。
またBluesについての記述もありますが、バークレーメソッドもそれに対抗?するリディアンクロマティック理論もBluesを解釈/理論化できていないと言ってます。やっぱりそうか。Bluesは相変わらず「揺さぶり続けている」という事ですね。
文責:ためすけ後藤
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