Bessie SmithコンプリートシリーズのVol5です。Vol1,2、聴いて、後編をオーダしていたのですが、Vol5が先に来てしまいました。録音は1931年11月から1933年の最後のレコーディング、小映画"St. Louis Blues"のサウンドトラック、及び未発表録音と姪のRuby Smithのインタビューが納められています。(インタビューは聞いても良く分からん...^^;;)
Bessieは決して恵まれた生涯を送ったわけでなく、最後は随分悲惨な状況でありました。
結婚相手にも恵まれておらず、Jack Geeというレコーディング契約交渉の合間に出演してたクラブのガードマンだった男と結婚しました。最初のレコードリリースの日に婚姻届を出したとブックレットにありますが、Jack自身はBessieのマネージャをやったりして稼ぎを自分のために使ってしまった様です。
Bessieの全盛期は1920年代終わりまでで、大恐慌の影響が薄れて景気が良くなって行く1932-33年代頃には残念ながらBessieの本当にBlueなBluesはかえって敬遠されてしまったとの話しです。黒人たちにとっても昔の悲惨な生活を描いた様な歌はその頃には聴きたく無い音楽になってしまった、と油井正一さんは書いています。
1933年の頃はBessieは人気が落ちて来てしまった時期にあたるのですが、音楽的には充実していまして、バックにBenny Goodman,Chu Berryなどが参加して大変すばらしいセッションが残っています。特にChu BerryのTennorが良いですー。Swingでありモダンイディオムも持っていて、同時にCollecting Improvisationの要素を保ち完成されたJazz/Bluesを演奏していた最後の時代ではないかと思われます。何でこのスタイルを後のJazzは捨てたのか?まあ、状況については次第に見えて来ているので、また後程。
文責:ためすけ後藤
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