★ Fletcher Henderson 1923-1927
こちらFletcher Henderson BOX版 3枚組オムニバスですが副題にThesourus Of Classic Jazz とある様に1923年から1938年のBigBand時代のにかけてのHendersonと楽団の録音が収録されています。BigBandBoxの前の時代にあたります。
Fletcherの楽団には後のJazzの核となる様なプレイヤが多数参加しています。1923年の録音にColman Hawkinsが入ってソロを取っています。この頃のHawkinsはテナーだけでなくBritonやBass-Saxも吹いているのが面白いです。BassSaxと思われるソロも聴けます。また同時にLouis Armstrongも参加していたりします。Fletcher楽団はアレンジも1923-24年という時代にしては結構コンテンポラリーな事をやっています。同時代のKing Oliverなどが比べると単純に聞こえてしまうくらいです。後にBigBandアレンジの原型を作ったと言われるFletcherですが、初期の楽団のアレンジはFletcherではなくTop AltoのDon Redmanという人でした。Donのアレンジは1927年くらいまで続くので結構長い間楽団の音楽を決定づけていたのではないかと思います。Donのプレイも聴く事ができます。楽器がSaxのためかClaやSaxをセクションハーモニーでコーラスの様に演奏させる方式は年代から考えてどうもDonのアレンジが元祖か?Saxが3人しかいないのに良く聴くとClaとSaxがセクションで吹いているので、フレーズ毎に持ち替えて演奏している様子でおもしろいです。この人も後の時代にかけていろいろ影響力のあった人の様で要追跡です。
これは、かって、この楽団の代表的名演集とされた「挫折の研究/A Study In Flastration」というLP邦盤がCD化されたものと思うのですが、何せ、この嵩張る箱と、細長いルーフレットがどうにも扱いかねるので、手を出せないでいます。同じように、かって、邦盤で、詳細な解説文(確か、故・油井正一氏の執筆だったと思います)付きで邦盤化されていた同じ会社の「ベッシー・スミス全集/CD2枚組、全5巻」も、今や、このふざけた形の輸入盤でしか入手できない状況です。いずれも、日本語による立派な解説文を含めて、常時カタログにあって然るべき名盤だと思うのですが、わが国レコード会社のクラシック・ジャズに対する冷淡な扱いを恨めしく思っている次第であります。
仰る通りです。元はジョンハモンド編纂のLPレコードのシリーズで初版は結構前に出ていたらしいです。そのCD復刻盤です。確かにBox盤CDのリーフレット読みづらいですね・・・