ようやく手に入った、初期のMa Rainey。と言っても、Documentレコードシリーズ盤のVol.1は何処からも手に入らなかったので、結局最近発売になったBox版を購入した次第です。全5枚組なので内容はDocumentシリーズと同じと思われます。
一枚目Disk Aは20トラック1923年10トラック 1924年10トラックとなっています。Documentのvol.1は22曲入りなので、2曲はDisk Bに入っていました。最初の1923年の録音はMa RaineyとLovie Austion Blues Serenadersのセッションで、Piano:Lovie Austin,Cornet:Tommy Ladnier,Clarinet:Jimmy O'Braynt、という4人編成です。BassがいないでBrass/Reedという編成はBluesらしいです。
1924年の2トラックにはThe PRUIT TWINSというBanjoとGtの双子のDuoが伴奏に入っています。聞いた事無い名前ですが当時のボードビルのプレイヤーだそうです。Ma Raineyの歌はいつもの通りなのですが、この2人のフレーズが面白い。Bluesギターというよりフツーのrawコードを鳴らすだけでBanjoの方はトレモロ奏法でメロディパート(みたいな)事をやっていますがどうもBluesスケールなど使わないので音がブツかること・・・古いBluesの音楽でも必ずしもBluesスケールは一般的ではなかったというのが実際の処かもしれないです。Documentシリーズに欠けていた2曲はDiscBに入っていまして、これも PRUIT TWINSのGtともう一人のGt(unknown)の演奏でしたがこれはオムニバス盤"Ma Rainey's Black Bottom"に入っていたのと同じ録音です。
1924年の残りは23年と同じくLovie Austion Blues Serenadersのメンバーみたいですが、Alto(Charles Harris)が一本加わって名前がHer Geogia Jazz Bandになっています。まあバンド名など適当なのでしょうけと。
1923年録音ではLadnierが結構吹きまくりの感じですが1924年の録音ではそれなりに三管でアンサンブルを組もうと(ユルいですが。おそらくヘッドアレンジでしょう)している様です。このAltoのCharles Harrisという人はよく知らないのですが、Ida Coxの録音にも参加していました。
Ladnierはヨローッパ遠征したり、後のFletcher Hendersonの楽団にも参加している名手でもありますが、若い頃はこういう音楽をやっていたわけでBluesは色々な意味での「下敷き」であると考えるわけです。検索リンク→Mother of Blues
文責:ためすけ後藤
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