新刊です。サブタイトル「クラシックの壁をぶち壊せ!!」とあります。まあ内容はクラシック音楽メッタ切りといった本です。おおよその内容は他の著作と同じ処もありますが、他にもいろいろ盛りだくさん。クラシックは難しくない、ドイツ音楽偏重と日本の音楽教育の問題、現代音楽のウソ、音階の話、純正律と邦楽など。新鮮なお話もあります。玉木氏の叔父さんは実はJazzのトランぺッターだったそうな。それもムチャクチャ耳が良かったそうで玉木氏の音感は遺伝みたいですね。ドイツ音楽遍重の話は 巨匠神話と一緒に読むと良く理解出来ます。
また、音階の成り立ちの話は中々興味深いです。グレゴリアンチャントが元である事は確かなのですが、そう簡単にドレミの体系が出来た訳では無い、結構時間をかけて成立して行ったものだそうです。また毎度お馴染みの純正律の話は随所に出て来ます。
前々から気になっている、音階の話と純正律の和音の話は必ず倍音とピタゴラス音階という矛盾した2つをどう整合させるかが問題なはずなのですが、玉木氏を含めてその辺について納得いく説明がされたものがありません。この本でもその辺は曖昧なままです。
それにしてもこれは面白い本なのでお勧め→玉木宏樹
文責:ためすけ後藤
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