New Orleansシリーズ4枚目。全編Chicago録音でFreddie Keppard's Jazz Cardinals,New Orleans Wanderers,New Orleans Bootblacks,Johnny Dodds And His Black Bottom Stompers,The Chicago Footwarmersの名前の演奏が収録されています。Freddie Keppardの3トラックは以前聴いたKeppardのCDと同じ。後の楽団は全部Johny Doddsが何だかの形で関わっています。
とても興味深いのはNew Orleans Wanderers,New Orleans Bootblacksの録音で、楽団名は違いますがメンバは同じ、Geroge Mitchell (Cn),Kid Ory(Tb),Johnny Dodds(Cla),Joe Clark(A-sax),Lil Armstrong(p),Johnny St.Cyr(Bjo) とHot FiveにSaxを入れてLouis Armstrongの替わりにGeroge Mitchell が入ったというものです。録音時期もHot Fiveと同時期1926年、Hot Fiveの録音がOkeyレーベルで、こちらはColombia。非常に曰く付きの録音で、redhotjazzのサイトによればLouisが止めたのにレコーディングされたという楽団です。別な資料によるとこの録音は名盤だったそうですが中々手に入らない幻の録音扱いだった事もあるそうです。
スタイルは純粋なNew OrleansスタイルのCollective Improvisationで、この演奏が見事に完成された即興スタイルを聴かせてくれるのです。Saxが入っているのも珍しいですが、他にはあまり聴く事の出来ない「New OrleansスタイルのSax」が聴けます。TBoneを入れた4管で完成されたCollective Improvisationが聴けるのは驚異的だと思います。音楽のコンセプトがHot Fiveの逆なのですね。こちらは、基本をCollectiveにおいてSoloを生かすスタイルになっています。本当にすばらしいコンビネーションでこれが本当のNew Orleansスタイルだと考える次第です。
処で間違いが。redhotのサイトではメンバにSaxが入っているのを見逃していて、Drumが入っていないのにBeby Doddsがメンバにあると間違っています。またこのCDのライナではMitchellの楽器が間違ってClarinetになってます。また一曲"Mad Dog"はSaxが速攻でBass SaxとAltoを持ち替えていますがライナでは気が付いてないらしい。
次に1927年以降Johnny Dodds And His Black Bottom Stompers以下はメンバが替わり、DrumにBaby Doddsが入ります。Cnetが一人追加になったり、The Chicago FootwarmersからはBanjoが無くなり替わりにBaby DoddsのWashboardにJimmy BlytheのPiano,String BassのトリオプラスCnet,Cla,Tboneの三管となりますが、コンセプトはCollectiveです。
他の演奏を聴いても感じる事ですがLouisとDoddsを比べるとLouisはBlackでBluesな音楽から離れて行きたい様で、逆にDoddsは古いBluesやNewOrleansの中に留まろうとしているかの様に思えます。Doddsの音楽はPrimitiveで好きなのですが、残念ながらこのスタイルの音楽は大恐慌を境に途絶えてしまう様です。
文責:ためすけ後藤
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