しばらく行方不明になっていたのですが、部屋の引っ越しで古いものを整理していて出て来ました。ゼロビートの再発見や玉木宏樹さんの著作/活動の原点でもあります。
題名は「Proper Scale」で内容は純正調と12等分以外の平均律、音階の話、などが事細かに検証され解説されています。日本楽譜出版社1971年刊です。まったくもってビンテージSaxの時代ですが、この時代にこの様な著作が作られたという事は、この時点で等分平均律の弊害が相当に広がっていて、その事に気が付いていた。が、未だに玉木さんの様な人が啓蒙活動を続けていると言う事は弊害が正されずにに30年以上過ぎてしまったという事ですな。道理で音楽がつまらなくなるわけだ。
内容は非常に多岐に渡りますので全部説明するわけには行かないのですが、Jazzに関連しそうな処でピックアップします。41page以降に、以前メモで純正7度や純正増四度(減五度)は協和音じゃないの?と書いた点がここで検証されていました。
メモと同じくやはり7thの和音は純正7度のピッチで取ると調和する、と述べられています。7度はクラシックの和声ではV7-Iの進行の一部として経過的に捉えられているので純正律主義(?)の人でもこの響き自体は不完全な和音として重視されていない様です。やはりJazz/Bluesでは7thがポイントになりますのでこれは重要な指摘でしょう。また、純正増四度音程は4種類あり、音はCを基音としてF#とFの間の音程、音譜上では非協和音程ですが、実際に純正律で鳴らすとちゃんと協和しており、特に7度との組み合わせで多彩で美しい和音となると結論付けてあります。附則として「こういう音を実際の音楽で使ったら、さぞ面白い事だろう」述べております。Bluesでは減五度音程をフレーズにぶつける事がよくありこの時の音程は実際には同じくCで言えばFとF#の間あたりの音程を取るので、純正増四度はもしかしてBlues Noteの事を指しているのではないか?と考えられるフシもあります。
こちらが Webです 書籍は絶版かと思っていましたが販売中の様です。Amazonには入っていませんが。これは読まないけません。
通称ニチフのスコアは全音スコアにないコアな選曲があるので以前からお世話になってます。URLがniftyだったりするのが、何とも、、、ですね。
文責:ためすけ後藤
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