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OldなJazzのルーズな日々


2005-12-26 音楽

Wilbur Sweatman Original Jazz Band wilbur

以前紹介の本録音の歴史の中にも出て来ます。1882年生まれ。元はラグタイムバンド(マーチングバンドみたいなもの)のクラリネット奏者でラグタイムからJazzに移り変わろうという時代の「生証人」だそうです。ミズーリ州生まれで最初にKansas City(!)でプロ活動を始めて、ラグタイムバンドであちこちで旅を続けていて、クラリネットの名人で有名だったそうです。旅をしている最中1903年に「"Yellow Dog Blues"を聴いた」とか本人が話しをしていたとか、同じく1903年Scott Joplineの"Maple Leaf Rag"を鑞管レコードで吹込んだとか、なかなか面白い人です。

このCDに納めされているのは1918年から1920年にかけてNew Yorkの録音です。時代ではOriginal Dixieland Jass Bandのちょと後になりますが、このバンドはSweatmanが独自に始めたもので、ODJBはこのバンドの形式を真似をしたのだ、という1915年付けの新聞記事が残っているそうです。

編成はCla,Tp,Tb,プラスリズムという標準的編成でそれにSaxが入ったりVlnが入ったりします。音楽を聴いてみると、確かにNew Oraleans風なのですが、マーチング/ラグタイムバンド的で、本当にインプロヴィゼーションしているのはクラリネットだけです。他にはトロンボーンのスライドがやや即興的かと思われる程度でトランペット/コルネットはメロディのリードをしているだけと言って良いかと思います。ラグタイムバンドからJazzにかけての過渡期の音楽といえそうです。

2−3年くらいのスパンでアメリカ各地を旅をしていた様で他にもFats Wallerと組んでいたとかEllingtonもSewatmanのバンドで一時期仕事をしていたとか、Mamie SmithのバンドにいたColeman HawkinsがFletcher Hendersonの楽団に入る前の暫くの間(確かにレコーディングが無い)一緒に活動していたとか、Jazzの歴史上重要な人物で1950年代まで活動をしたけれどあまり録音が残っていないなどナゾな人でもあります。

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